2021.12.11-12 福島147便(視察研修09号/浪江町・南相馬市)報告

■前提事項

前年度は新型コロナウイルス感染症の流行の影響で、視察研修も含め現地での活動を控えたが、今年度は、実施の時期に移動制限が出ていないことを前提に、現地集合解散とし、できるだけ密にならないように行程を計画、実施した。参加者は、kfopで昨年定めた「コロナ禍の行動マニュアル」に沿って健康チェックシートを提出し、集合時に検温を実施した。

 

■視察研修の概要

(01)活動日:2021年12月11日(土)~12日(日)

(02)天 気:晴れ

(03)参加者数:5人(男性2人/女性3人)

(04)活動スタッフ:渡辺、東

(05)移動手段:JR常磐線、レンタカー、タクシー

(06)活動内容:現地視察

(07)宿泊場所:抱月荘(男女別相部屋)

(08)立寄場所:道の駅なみえ

(09)特記事項:JR常磐線 浪江駅にて現地集合解散

宿泊は4人(男性2人/女性2人)、1人は1日目の研修のみ参加

 

ご協力:浪江町、一般社団法人まちづくりなみえ、南相馬市サポーター事務局、小高工房、抱月荘、azbilみつばち倶楽部(順不同)

(活動報告:東)

■行程

 

《1日目》浪江町のまちあるきと南相馬での講話

10:30    JR常磐線 浪江駅前 集合

10:30~13:00 浪江町内のご案内(ご協力:まちづくりなみえ)

13:18~13:27 JR常磐線 小高駅に移動

13:30~14:30 昼食(各自)

14:30~16:00 小高交流センターでのお話と意見交換(ご協力:小高工房)

16:00~17:05 交流センター見学、散策とイルミネーション見学

17:05~17:30 タクシーで抱月荘に移動

17:30~19:00 自由時間

19:00~   夕食とお話(ご協力:抱月荘)

       終了後就寝

 

《2日目》自由行動(以下は基本行程案)

6:00~   起床、朝食、散策など

8:50~9:20 チェックアウト後、タクシーで小高駅へ移動

      小高駅から浪江駅に移動し、レンタカーを借りて小高区を視察

      レンタカー返却、道の駅なみえに立ち寄り

12:00~   JR常磐線 浪江駅で解散

 

■視察研修の内容

 

●浪江町内の視察

浪江町と一社)まちづくりなみえのご協力を得て、レンタカーで移動しながら町内を視察した。震災遺構として公開された請戸小学校、請戸漁港、大平山の慰霊碑、棚塩産業団地をご案内いただいた。ご案内いただいた方は、前職で浪江町職員として復興関連業務にあたっておられたため、さまざまな制度や施策についても解説していただき、知見を深めることができた。

 

●南相馬市小高区での昼食

浪江町から南相馬市小高区に移動し、それぞれ昼食や買い物をした。小高区では飲食店やカフェもバラエティに富んでおり食事には困らなそうだ。作家の柳美里さんが経営されている書店兼カフェにも立ち寄った。

 

●小高工房 廣畑様による講話と意見交換

小高交流センターの会議室をお借りして、小高工房の廣畑さんのお話を伺った。廣畑さんのアイデアで、参加者の自己紹介を兼ねてそれぞれの震災当日の経験も話すことで、受け身にならず双方向のやりとりができたと思う。また、南相馬市社協の災害復旧復興ボランティアセンターでセンター長を務めておられた鈴木さんも会場まで足を運んでいただき、当時のお話を伺うことができた。

 

●抱月荘

南相馬市原町区にある旅館の抱月荘に宿泊し、夕食の間に、ご主人の高藤さん、復興に関わりたいと徳島から移住された片岡さんのお話を伺った。お料理や配膳でお忙しいにもかかわらず快くお時間を割いていただき、それぞれのご経験や思いを聞かせていただいた。

 

●小高区内の視察

2日目は再びレンタカーを借り、小高区の沿岸部や塚原地区の慰霊碑、磨崖仏がある大悲山などを巡った。kfopが小高区で最後に現地活動をしたのは2018年の2月なので、4年近く前である。小高駅の周辺は生活感があり、すっかり普通の地方都市のように見えるが、沿岸部は荒れたままのところもあり気になった。

 

●今後の課題

今回の浪江町、南相馬市小高区~原町区で効率よく移動するためには車が欠かせない。また計画する場合には、実施時期や、参加者とドライバーの確保など、計画と募集には十分に時間を掛ける必要がある。

 

■参加者アンケート

今回は参加者5人でした。受理した回答数は3人で、()内の数字が有効回答数です。

 

(1)参加のきっかけ

a(01)福島でお手伝いしたいと思ったから

b(02)日程や工程がよかったから

c(--)知人・友人に誘われたから

d(01)その他

・請戸小学校を見学したかったから。

・小高の現状を知りたかったから。

 

(2)情報提供

a(02)ちょうどよかった

b(01)少なすぎた

c(--)多すぎた

・話を聞く予定の「廣畑さん」が誰なのか、最初の案内で紹介して欲しかった(最初に配布された案内にただ「廣畑さん」とだけ書いてあって、わからなかった。スタッフさんには自明かもしれませんが、一般人はあまり知らない。)

 

(3)活動内容

a(01)非常に満足

b(--)満足

c(02)不満

d(--)非常に不満

・請戸小学校の見学とか、少し早足だった。

・小高工房・とうがらし畑を見学したり、小高で農業を始めた別の方のお話を少し聞きたかった。

・1日目、2日目とも時間配分が少しもったいなかった。1日目は浪江町を重点的に、2日目に南相馬市を重点的にスケジュールしても良かったと思う。

 

(4)今後もkfopのボランティア活動に参加しようと思いますか。

a(03)参加したい

b(--)参加したくない

 

(5)計画に示している現地活動等に参加したいと思いますか。

a(03)広域便

b(02)バス便

c(03)視察研修便

d(--)その他

 

(6)今回の活動についてご意見、神奈川に伝えたいこと(自由に)

・コロナが収束したら、雑草刈りや海岸清掃などで訪問したい。

・約2年ぶりの小高の街並みを見ることができました。予想以上に変わっていたように感じた。

 

(7)今後の活動に期待すること(自由に)

・福島のお勧めの品を会員が1品ずつ紹介する企画はどうでしょうか。

・コロナ禍なので大人数の参加は難しいとは思いますが、今後も日程あえば参加したいです。

 

(8)アンケート回答者の属性

性別:男性(01),女性(02),無回答(--)

年代:20代(--),30代(--),40代(--),50代(02),60代(01),70代(--),無回答(--)

職業:会社員(--),自営(02),パート(--),家事(--),無職(--),その他(01),無回答(--)

経験:初めて(--),2-3回(--),4-5回(--),6-9回(--),10回以上(03),無回答(--)

 

《浪江町、南相馬市の皆様に感謝》

 

新型コロナウイルス感染症の流行がいまだ収束の様相を見せない中で、団体の視察研修を受け入れていただき、ご対応いただいたすべての皆様に、篤く御礼申し上げます。数年ぶりに現地を訪れたという参加者もおり、現地の変化を感じることができる貴重な機会となりました。ありがとうございました。

 

(報告書は後日公開予定)