2021.11.20-21 福島145便(視察研修08号/双葉町)報告

■前提事項

前年度は新型コロナウイルス感染症の流行の影響で、視察研修も含め現地での活動を控えたが、今年度は、実施の時期に移動制限が出ていないことを前提に、現地集合解散とし、できるだけ密にならないように行程を計画、実施した。参加者は、kfopで昨年定めた「コロナ禍の行動マニュアル」に沿って健康チェックシートを提出し、集合時に検温を実施した。

 

■視察研修の概要

(01)活動日:2021年11月20日(土)~21日(日)

(02)天 気:晴れ

(03)参加者数:11人(男性7人/女性4人)

(04)活動スタッフ:渡辺、東

(05)移動手段:JR常磐線、シャトルバス他

(06)活動内容:現地視察

(07)宿泊場所:ホテル双葉の杜(シングルルーム個別利用)

(08)立寄場所:道の駅なみえ

(09)特記事項:JR常磐線 双葉駅にて現地集合解散

 

ご協力:双葉町、一般社団法人ふたばプロジェクト、azbilみつばち倶楽部

(活動報告:東)

■行程

 

《1日目》双葉町のまちあるきと講話

10:25    JR常磐線 双葉駅前 集合

10:30~12:30 双葉駅周辺でのまちあるき

12:30~12:40 シャトルバスで双葉町産業交流センターに移動

12:40~14:00 昼食(各自)

14:00~15:40 ふたばプロジェクト様による講話と意見交換

15:40~15:46 シャトルバスで双葉駅に移動

16:15~16:19 JR常磐線で浪江駅に移動

16:19~   徒歩で道の駅なみえに移動

       解散後、各自で買い物、ホテルにチェックイン、食事

 

《2日目》自由行動(以下は基本行程案)

8:00~9:00 各自チェックアウト後、JR常磐線で双葉駅へ移動

      シャトルバスで東日本大震災・原子力災害伝承館に移動

12:00~  シャトルバスで双葉駅に移動、帰路へ

 

■視察研修の内容

 

●双葉駅周辺でのまちあるき

一社)ふたばプロジェクトのご協力を得て、約2時間で双葉駅周辺を徒歩でご案内いただいた。FUTABA Art Districtプロジェクトによる壁画のご紹介や、震災直後の様子が今もそのまま残る消防団の建物、双葉ダルマ市が開催されていた旧国道6号線、さまざまな催しが行われていたという体育館の跡地、地元の方々がよく散歩されていた前田川沿い、図書館、再建された初発神社などをご案内いただいた後、常磐線をまたぐ歩道橋の上から駅の西側で工事が進められている公営住宅建設予定地を見学した。このように解説付きで徒歩で回らなければ見落としてしまいそうなことも知ることができた。

 

●ふたばプロジェクト様による講話と意見交換

双葉駅から双葉町産業交流センターまではシャトルバスで移動し、交流センター内のフードコートとレストランで各自で食事した。また、海辺を見渡せる屋上の展望スペースも利用した。午後は、ふたばプロジェクトのメンバーお2人に、震災発生後から現在までのそれぞれのご経験や葛藤、町の復興に向けた思いなどを伺うことができた。参加者からの質問もたくさん出て、有意義な時間になったと思う。

 

●道の駅なみえ

この日は日中に道の駅でのイベントや、請戸漁港の復旧工事完了の式典などがあったそうで、たくさんの人がいた。鈴木酒造店が開いたSakeKuraゆい、売店などを利用した。宿泊先は道の駅からすぐの場所にあるため、チェックインは各自のタイミングでしていただいた。

 

●2日目(自由行動)

双葉町の産業交流センターの横にある東日本大震災・原子力災害伝承館(9:00開館)の見学を基本として各自で移動していただいた。早めにチェックアウトして海岸沿いを散策した方や、周辺自治体にも足を伸ばして立ち寄った方もいた。

 

●今後の課題

これまでの貸切バスでの移動ではなく公共交通機関による現地集合解散とし、また宿泊の手配も各自でしていただいたため、行動の自由度はあるものの、個人負担の金額が従来よりも増えた。また、こういった個人旅行の手配に不慣れな人は参加をためらった可能性もあると思う。

 

今回の行程は電車やシャトルバスの運行時刻に合わせてスケジュールする必要があり、全員が顔を合わせて意見交換する時間が十分に取れなかったことも反省点である。今後も同様の形式とする場合、レンタカーやタクシーの利用、現地でのマイクロバスのチャーターも視野に入れて検討したい。

 

■参加者アンケート

今回は参加者11人でした。受理した回答数は10人で、()内の数字が有効回答数です。

 

(1)参加のきっかけ

a(03)福島でお手伝いしたいと思ったから

b(08)日程や工程がよかったから

c(--)知人・友人に誘われたから

d(03)その他

・双葉町と隣接する市町の復興へ向けての実際、現状を見たかった。

・福島の現状を知りたかった。現地の人のお話を聞きたかった。伝承館に行きたかった。

・視察研修は福島の今を知る大切な機会だから

 

(2)情報提供

a(10)ちょうどよかった

b(--)少なすぎた

c(--)多すぎた

 

(3)活動内容

a(06)非常に満足

b(04)満足

c(--)不満

d(--)非常に不満

・コロナ対策なので仕方ないと思うが、現地での移動が公共交通機関では時間がかかる。

 

(4)今後もkfopのボランティア活動に参加しようと思いますか。

a(10)参加したい

b(--)参加したくない

・他の従業員を連れて参加したい。

・今後も福島とかかわろうと思うから。

・福島の他地区も見学・交流・ボランティア活動をしたい

 

(5)計画に示している現地活動等に参加したいと思いますか。

a(05)広域便

b(04)バス便

c(10)視察研修便

d(03)その他

・宿泊を伴う活動

・参加すべきと考える活動は、5-a、5-bも含めて、その活動の内容によります。

・次年度はバス便での視察研修を期待したい

 

(6)今回の活動についてご意見、神奈川に伝えたいこと(自由に)

・双葉の街の現況、伝承館とその周辺は、たくさんの人たちに、是非、写真や映像で見ていただき、知っていただきたい。

・電車・バスや徒歩での移動は、1泊2日では少し疲れます。

・なかなか、自分一人ではいけない場所を、企画していただきありがたい。今後も期待しています。

・福島の今を知るには、やはり福島に行くことが一番、そして今回は、現地集合、現地解散で、自分で福島に行くことの学びでもあった。特に、地元の方のご案内での町歩き、さらに双葉町を知ることができた。

・今回初めて被災地を視察しました。とても有意義な時間であり、次はもっと深入りした活動に取り組めたらと思っております。

・2年ぶりの福島県は、想像以上に変わっていた。コロナの蔓延状況によるとは思いますが、定期的に現地訪問するのは重要だと改めて感じました。

・双葉の現状の見学、その地で、帰還受け入れの準備や復興状況の広報活動に当 たっている人々と交流や意見交換ができたことがよかった。ともあれ現状認識がしっかりできたことが、今後の活動の指針となることができました。大震災と原発による被害による復興がいかに厳しいを再認識しました。参加させていただきありがとうございました。

 

(7)今後の活動に期待すること(自由に)

・情報提供と、質問5の便の運行

・視察研修、講演会等、福島の情報発信を継続して欲しい。

・今後も継続して活動に取り組んでください。

・現地でのボランティア活動、交流、見学等、今後も続けていくことが大切と思います。神奈川での具体的な支援活動が必要と思います。福島産の物資の購入程度しか私にはありません。コロナが明けて、旅行等自由に行けるようになれば、横須賀の地元の人々と被災地の見学にいきたいと思います。

 

(8)アンケート回答者の属性

性別:男性(06),女性(04),無回答(--)

年代:20代(01),30代(--),40代(--),50代(03),60代(03),70代(03),無回答(--)

職業:会社員(02),自営(02),パート(02),家事(--),無職(03),その他(01),無回答(--)

経験:初めて(01),2-3回(01),4-5回(--),6-9回(01),10回以上(07),無回答(--)

 

《双葉町の皆様に感謝》

 

新型コロナウイルス感染症の流行がいまだ収束の様相を見せない中で、団体の視察研修を受け入れていただき、ご対応いただいたすべての皆様に、篤く御礼申し上げます。数年ぶりに現地を訪れたという参加者もおり、現地の変化を感じることができる貴重な機会となりました。ありがとうございました。

 

(報告書は後日公開予定)