2022.04.23-24 福島152便(南相馬市鹿島区・相馬市)報告


本活動では、2021年度のazbil みつばち倶楽部 様のご支援金(繰り越し分)を活用させていただきました。


■活動の概要

2022年3月福島県沖地震により被災した福島県内の地域のうち、県外からのボランティアを事前登録の団体に限り受入れている南相馬市災害ボランティアセンター(VC)にて当初2日間の活動を予定していたが、災害復旧支援活動は4月23日が最終日との連絡をいただいたのと、前週の相馬市での活動において伺い知った状況などから、翌24日は「たすけっと相馬」にコーディネートしていただき、相馬市内の民家の片付けのお手伝いをすることとした。

 

なお、参加にあたって、新型コロナウイルス感染症のPCR検査、簡易検査キットを各自で利用し、検査結果が陰性であることを確認した。

(活動報告:平野)

 

(01)活動日:2022年4月23日(土)-24日

(02)天 気:曇り時々晴れ

(03)参加者数:3人(男性2人、女性1人)

(04)運行スタッフ:平野

(05)活動スタッフ:平野

(06)移動手段:レンタカー8人乗り1台

(07)運転者:池田、吉澤

(08)活動内容:地震により被害を受けた民家の家財の片付けや搬出

(09)活動者数:4/23=7人、4/24=3人

(10)立寄場所:セデッテかしま、道の駅 南相馬、高見の湯

(11)特記事項:南相馬市内の農家民宿やビジネスホテルなど個別に宿泊

 

■行程

●1日目

21:45集合~首都高 新山下~常磐道 友部SA(休憩)~道の駅南相馬(仮眠)~6:30起床・身支度・朝食~7:45出発~9:00南相馬市災害VC 受付・マッチング・活動・報告・片付け~14:30出発~セデッテかしま(買い物)~道の駅 南相馬(買い物)~宿泊先

●2日目

9:00報徳庵(ボランティア集合場所)~活動先~13:30報徳庵(報告)~15:00高見の湯(入浴)~磐越道 南相馬IC~常磐道 関本PA(休憩)~友部SA(夕食)~20:30首都高 横浜西口~20:40給油・解散

 

■活動の詳細

 

《南相馬市》

南相馬市社協のVCは翌4月24日が閉所式とVC本部の後片付けとのことで、オリエンテーション前に以下の報告があった。活動期間はのべ33日間、ボランティア参加人数は約1000人、300件を超えるご依頼があり、残りは1桁となること。また閉所後の25日以降は、活動内容を生活支援にシフトし、ボランティア募集範囲を市内に限定してゆくとのことであった。

 

この日のボランティアは40名弱の参加、10件のニーズが予定されており、受付・オリエンテーション・マッチングの後、軽トラックに資機材を積み自家用車に分乗して移動。kfopの3人を含めた7人がマッチングされたのはVC近くの鹿島区横手榎内にある民家の離れの片付け。崩れた屋根瓦や内壁、風呂のタイル、歪んだ建具、雨漏りで濡れて、倒壊して使えなくなった家財道具などを確認していただきながら廃棄するものを軽トラ2台で処理場まで運搬するというご依頼。運搬を担当するメンバー以外は、災害ごみを屋外へ搬出、分別しながら袋に詰める作業を並行して進め、2時半には作業を完了することができた。

 

運送メンバーの軽トラを待つ間、ご依頼主が今回の地震被害についてお話をして下さった。離れの他に母屋と蔵にも被害があり、母屋の屋根瓦も崩れ落ちたが、先に修繕を済ませ、雨漏り後の片付けが終わったばかり。しかし離れの屋根の修繕までには至らず、時々宿泊されるご親戚用に用意してあった布団類、先代の遺品や家財道具などを保管されていたが、使用できなくなってしまったので処分されることに。また地震により崩れた内壁を撤去すると外壁の隙間から建物の中が見えてしまうほどの被害で、離れはこの先取り壊しを決めていらした。蔵の外壁にも大きな亀裂があったが、修繕計画は手付かずだとも語られた。

 

《相馬市》

宿泊先の南相馬市から海沿いの道から相馬市へ入ると、地震でできた道路との段差を応急処置のアスファルトで埋めて「徐行運転」の注意看板が設置された橋を何本も通る。南相馬市以上に相馬市ではあちこちで注意を促す看板や赤い三角コーンが置かれているように感じた。

 

「たすけっと相馬」が拠点とされている報徳庵で道具類を借り、活動先へ移動。案内していただいたニーズは相馬駅近くの店舗兼用住宅で、物置も兼ねている2階の片付けが今回のご依頼。1階の店舗部分は元々、雑貨店で10年以上前からすでに廃業されていた。2階には当時からの在庫と、それらを保管するための木箱が7、80箱ほど積まれていたが、今回の地震で崩れ落ちてしまったとのことであった。まず木箱の方から処分すべく1階へ移動させるため、箱の中に保管されていた在庫を取り出して、荷物用簡易エレベーターを使って1階まで下ろした。在庫の方の処理に関してはまだ決められていないとのことで、整理しながらの作業となった。今回下ろした木箱約40箱と、すでに下ろされていたのを合わせると50箱近くが1階の天井近くまで積まれた。残りの木箱は在庫の整理上、必要なので残すことに。午後からは整理しきれてなかった在庫の片付け、使わなくなったタンスも追加で1階に下ろし、地震で崩れた壁からの粉塵などを掃除して、作業を完了した。

 

休憩中の立ち話で、ご依頼主と一緒に片付けをされていた親戚の方と少しお話しができた。ご依頼主は90歳近い男性の一人暮らしで、住居部分の片付けが済んでいないため、南相馬市原町の親戚宅から毎日通われている。この日は休日なので親戚の方々も一緒に来られたとのことであった。依頼主が高齢のため、片付けだけでなく、ほとんどの行政手続きなどにも付き添われていて、今回は年度切り替えによる人事異動の影響も重なり難儀であったと話された。

 

さらに話を伺うと、災害ごみの申請が済んでいないようで、親戚の方も隣の市の住民なのでよくわからないとのことであった。借りた道具類を返すのと完了報告のために再度「たすけっと相馬」の拠点の報徳庵を訪れ、コーディネーターにその話をすると、後で確認していただけるとのこと。今後も適切なサポートが受けられるのだと思い一安心できた。

※写真の掲載については受入先の許可を頂きました。

※写真の掲載については受入先の許可を頂きました。

■寄付

kfopメンバーに寄付を募り、南相馬市災害ボランティアセンター(同、社会福祉協議会)に寄付させていただきました。ご協力ありがとうございました。

寄付額:36,000円 

 

■収支

(単位:円) 

福島152便(南相馬市) 計画 実績 増減 摘要
参加者数 4人 3人 ▲1人  
収入の部
現地活動経費繰入金 61,600 56,828 △4,772 (※4)
参加者活動実費(※1,2) 宿泊費,検査費 宿泊費,検査費 - 自費
(a)収入合計 61,600 56,828 △4,772  
支出の部
レンタカー代 32,120 32,120 ±0  
高速道路料金 12,800 12,120 △680  
燃料代 9,000 7,638 △1,362  
抗原検査キット(※3) 6,600 4,950 △1,650 事前購入
予備 1,080 0 △1,080  
(b)支出合計 61,600 56,828 △4,772 (※4)

この活動は、災害復旧支援事業としての追加の活動です。予算は事業5「災害復旧支援」を充当し、計画予算は支援実施時の見込み費用・内容です。

※1 宿泊費、食事代等は参加者が各自支払い

※2 参加前のPCR検査、抗原検査費用は参加者が各自支払い

※3:抗原検査キット(計画4/実績3セット)は、2日目活動前検査用にkfopで実費調達

※4:支出の内、55,000円を仮払いし、残額3,122円を戻し入れした。