2015.06.26-27 福島51便(南相馬24号)報告


2015年度の福島49便(南相馬22号)、福島50便(南相馬23号)、福島51便(南相馬24号)は、赤い羽根「災害ボランティア・NPO活動サポート募金」の助成を受けて実施しています。

 

当会活動は

参加者の方には福島への想いと少なくない参加費をご負担いただいています。

ご支援の皆様には福島への想いと多くのご寄付で支えていただいています。

参加者、当会の会員、登録メンバーの皆様に支えられ、活動できていることに感謝いたします。

 

そして、それでも運営費用は十分ではありません。

今回は「赤い羽根」の助成金を受け、4月、5月、6月便は活動できることになりました。

さらに続けて行きます、続けて行けるために

・一人でも多くの皆様にご参加いただき、現地をご自身で感じていただきたい。

 ⇒ ご参加お待ちしています。

・さらに、ご支援を広げていただきたい。

 ⇒ ご寄付でのご支援もお願いします。


《活動の写真について》

被災された方々の心情に配慮し、参加者による活動中の写真撮影は原則として禁止としています。

ただしホームページでの活動報告に限り、現地の状況を知っていただき、関心を持ち続けていただくことを目的として、ご依頼主のご了解のもとで撮影、掲載させていただいています。


■活動の概要

(1)活動日 :2015年6月27日(土) 

(2)天 気 :一日中小雨(夜中の気温18℃) 

(3)スタッフ:なべ、大和田、村上、長崎 

(4)参加者数:15人(女性:6人、男性:9人)、初参加の方1名(女性) 

(5)現地往復バスNO:207、現地内移動レンタカー:2台。 

(6)活動内容:南相馬市小高区塚原地区、庭の手入れ、草刈

(7)活動者数:今回は、全体で80人程、準備ニーズは4件ありました。

 ※:参加者数はスタッフを含む

 

活動の前に

活動に先立ち、原町区萱浜の綿津見神社に建立された慰霊碑(同地区では津波で109世帯中72世帯が家を流され77人が亡くなり・行方不明になった)と、小高区塚原の塚原公会堂の隣に建立された慰霊碑(16人が亡くなられた)に立ち寄り、参加者全員で黙祷させていただきました。


活動の状況

 

 今回は、出発の横浜も既に雨になっていおり、現地の天気の状況を気にしながら、東北自動車道路の佐野SA、安達太良SAで休憩を取りながら、福島に向かいました。道の駅南相馬には朝の4時前後に到着しました。 

 

本日の活動は、小高区南町地区のご依頼主様の敷地内の庭の手入れ、草刈をさせていただきました。作業後の生い茂った草の中から、とても素敵な庭園が現れました。そしてピアノを教えていらっしゃる先生の教え子の方の子供さん(2代に渡っての教え子さん)が、ピアノを習いにやってきました。子供さんが蚊に刺されないように手入れもしないと、と気遣いもされていました。

 

作業は2か所に分かれて行いました。

①一か所は、玄関回りの庭

ピアノを教えられていて、教え子さんかやってくるとのこと、蚊にさされて、と、庭草が生い茂っており、綺麗にさせていただきました。

ご自宅は地震で、地盤沈下し基礎にひびが入っています、少し沈下もし傾いているそうです。倒れるのを待つしかないのね、と。

②もう一か所は、道を挟んだ庭。当初は庭と思いましたが、素敵な庭園が現れました。震災前は色々な花が咲き、庭園風で綺麗な庭だったのと思います。

 

作業は、前半は②を仮払い機2台(経験者、講習受講者のメンバー)で機械で出来る部分を刈取り、その合間に他のメンバーは①の玄関回りの作業をさせていただきました。雨は強くなったり、弱くなったり、みんなカッパの下は汗だくです。

ご依頼主様は、ご自宅の中の片付けをされました、そのままです。

 

作業は順調に進み、休憩、ご依頼主の方から、当時の子供さん達の様子。避難時の様子。交流会などに出てこれない方の話し、ピアノの話など聞かせて頂きました。

 

仮払い機の作業も一段落し、二か所を全員で手分けし、手鎌での作業に入りました。雨は今日は一日です。日差しがない分、思ったほか作業ははかどりました。

午前中で概ねの、見込みが見えてきましたので、お昼としました。

 

お昼は、ご依頼主さんにもボラセンでどうですか、とお声掛けし、ご一緒に昼食をとらせて頂きました。途中、”市長に代わりまして”と他のボランティアさんに向けて、お礼を述べられました。ボラセンでご依頼主の方がご一緒に昼食、その場でお礼の言葉を頂いたのは初めての経験でした。

 

午後の作業、カッパの中が汗で濡れていました。仕上げの作業へと全員で綺麗に、残った枝の剪定、全体の見回しをし、ご依頼主さんにご確認をいただき、作業を全て終えました。もうすぐ教え子達が来るのよ、ピアノ聞いて、そんな言葉も頂きました。

 

午後の作業を終え、ご依頼主さんにご挨拶を頂きました。引揚げを始めました。帰るための丁度の時間でした。その時、教え子の子供さん達がやってきました。私は、てっきり大人の教え子さんかと思っていましたが、教え子のお母さんと一緒に可愛いそのお子さん、同じく教え子さんでした。ちょっとの時間でもピアノを聞かせて頂くと良かったな、と残念でした。2台のレンタカーに2往復で便乗しボラセンに戻り、帰路に着きました。

 

帰路のバスの中で、迎えを待っていたメンバーが、お子さん達のピアノを聞かせて頂いたとのこと。ちょっとでも聞かせて頂いて良かったな、またみんなで聞かせて頂くともっと良かったな、と。ちょっとの時間、一部のメンバーですが、子供さん達も聞かせていただいたことで、ちょっと励みになって頂けたかな。そんな活動でした。

 

(写真はご許可を頂きました。伝えて頂きたい、とも。)


ピアノ教室の「演奏会」の冊子


ご主人と一緒に
ご主人と一緒に

参加者アンケート

()内が有効回答数です。

 

(1)参加のきっかけ
a(10)福島でお手伝いしたかった
b( 1)街中掃除をしたかった
c( 5)日程や工程がよかった
d(  )知人・友人に誘われたから
e( 2)その他

・前回参加させて頂いて良かったから

・なべさんに会いたくて

⇒ありがとうございます。

 

(2)情報提供
a(12)ちょうどよかった
b(  )少なすぎた
c(  )多すぎた)

 

(3)活動内容・時間(遠慮なく)
a( 3)非常に満足
b( 9)満足
c(  )不満
d(  )非常に不満

・ボラセンまでのトイレ、昼食時のピストン移動の時間がもったいない気がします。

⇒そうですね。出来るだけ作業時間を多くとりお手伝いをさせていただきたいと思います。その中でボラセンに戻るのも幾つか理由があります。必要時には都度、説明させていただきたいと思います。

・もう少し長く、と思いますが、難しいですよね、たぶん延ばしてももう少しと思うと思います。家主さんに喜んでももらえたのは嬉しかったです。

⇒ありがとうございます。8月便からは15時位まで作業ができるかも知れません。可能な中で現地の方のお手伝いをできるように進めて行きます。

・草の根を掘るための熊手もあったらよかったと思いました。

・眠れなかったので(b)

・雨であったがもうしこし片付け(雑草取り)したかった。

・活動は良かったけど、道の駅の買い物は時間が短かった。お土産の買い物はやはり20分~25分欲しい。

⇒ありがとうございます。今回は道の駅からの道路の混雑が何時もより少なく、予定前に横浜に着くことが出来ました。全体の流れを見ながら調整となり時間が短く申し訳ありませんでした。機会を見つけて、また福島に足を運んで頂けららと思います。

 

(4)活動時間について(遠慮なく)
a(12)今回と同じがよい
b(  )定時(16時)まで活動
c(  )その他
・今回は14時まで、もうしこしやりたかった。


(5)今後もkfopのボランティアバスに参加しようと思いますか(遠慮なく)。
a(12)参加したい

b(  )参加したくない

・マイペースで活動できるから

・日程が生活に合わせやすい

・福島への継続(ボランティア)参加を目標にしているので

 

(6)今回の活動について感想・意見・伝えたいこと(自由に)。

・福島はまだまだ人出を必要としている、私達の活動を喜んでくださる現地の人がいることを神奈川の人にも伝えたい。

・家主様のお話しから、ご近所、仮設住宅に住んでいる方、子供さん達の現状の本音の声を沢山聞けて、”まだ復興していないんですよ”の言葉が重みを増して心に残った。

・活動に参加したことを家族や友人に話しました。ボランティアに参加していない人へ見たこと、聞いたことないことなど話すとショックがあったようです。現地とそうでない地の思いや認識の差を目のあたりに感じました。これからも伝えることも続けていきたいです。

⇒ありがとうございます。

・雨の中でしたが、土もやわらかく、蚊もいなかったので、この天候での良い点を見つかられたかと思います。除草をしたら、素敵な庭園が表れて、感動しました。ご依頼主の方から貴重なお話をうかがうことができ、現地の方の思いを改めて知ることが出来ました。考えさせられること多くありました。雨で冷えた身、体にお風呂はとてもありがたかったです。もとの生活にもどって頂くために、活動の内容は変わって行くかも知れませんが、今後も出来ることをお手伝いさせていただきたいとおもいます。

・震災後4年たったが、宮城県、岩手県の復興のみクローズアップされ、福島の復興の現状を伝えて行ける場を設けてほしい。もっと外部向けにあっても良いと思います。

⇒ありがとうございます。出来る中で伝えることの努力も進めて行きます。みなさんの力もいただき、外部への発信ももっと具体的に進めて行きたいと思います。

・小雨で済んで良かったです。草も抜きやすかったし。

・旅行業者の相馬野馬追ツアーに参加楽しみにしている。刈払機の練習をしておきたい。お買い物支援もどんどんやりたい。一緒にボラセンで家主さんが食事をし、喜んでくれたことが、とても嬉しい。小雨の作業は草取りしやすくよかった。色々なお話が聞けてよかった。熱い思いの先生のお話しがきけて良かった。今日感じたことを色々な方に伝えることの大切さがわかった。

⇒ありがとうございます。

・依頼者様からのお話しをたくさん聞けたことは貴重な体験となりました。現地の方々の心の痛みや思いはとても複雑で、第三者には理解することは難しいものがありますが、そうした多くの人の気持ちが少しでも前に向いて生活して行けるようになれば、微力ながらお手伝いしていていきたいと思います。現地の状況は現地に入らなければ理解できないことが多いので関心のある方に今回のことを話してみたい。

⇒ありがとうございます。無理なくお伝え頂けたらとおもいます。

・依頼主の話を直接聞けたことは良かった。

・施主さんの本音が聞けて良かった。

・今回の依頼主さんは自分の意見気持ちを強く持ち、我々に生々しく話をされた、今まで活動に来て初めての様に思う。ただ現地に行き活動するだけで良いのか?何か発信することも必要ではないか、と考えてしまう。

⇒ありがとうございます。みなさんができること、ただし自分が思ったことではなく、地元の方にとって、また地元の方がバラバラになることのないような発信ができたらと思います。様々な立場・環境があることを知っていただき、またそのキッカケになっていただければ。バスとしている意味がそこにあります。

・ご依頼主さんが「私たちの状況を帰ったら伝えて」とおっしゃっていたのが印象に残った。伝えたいと思う依頼主さんの気持ちと、伝えたいと言う声すらあげられない人がいるだろうことを思い、何かできることはないかと考え続けている。

 

(7)今後の活動に期待すること(自由に)。

・とにかく、1~2か月に一便でよいからボラバスを出してほしい。

・皆さんが倒れることなく、できることだけのことをして、活動していただけること。

・今後も継続的にバスを出していただきたい。 

・継続

・初めての参加でしたが、周りの方たちのアドバイスに助けられて、トラブルなく作業を終えることができました。行程にムダがなく、スムーズに作業ができたので初心者の方も安心して参加できると思いました。お風呂に入れることも良かったです!!。お土産を買う時間もう少し欲しい。

⇒ありがとうございます。

・継続、今後も毎月出して下さい(都合の良い時だけ参加ですみません)

⇒都合の合う時で良いです。続けて頂くことが一番と思います。

・街中掃除(ホットスポット除去)また参加したいです。

・継続してバスをだして下さい。可能なかぎり参加します。

⇒ありがとうございます。参加して頂くことが継続への大きな力になります。

・横浜22時発、東京23時発便の実施。帰りは東京21:30、横浜22:30等。

⇒ありがとうございます。作業時間と帰路時間が課題ですね。継続課題です。

 

(8)今回便の参加者状況
性別 女性:6  男性:9 
年代 20代( ) 30代(2) 40代(2) 50代(4) 60代(3) 70代( )

職業 会社員(5) 自営業( ) パート(3) 家事( ) 定年・フリー( ) その他(1)
経験 初めて:1 2-3回(1) 4-5回( ) 6-9回( ) 10回以上(10)

 

収支

収入 支出
費目 計画 実績 費目 計画 実績
参加費 230,400 192,000 活動費※2 295,716 293,145
助成金※1 70,000 70,000 - - -
収入計 300,400 262,000 支出計 295,716 293,145
収支 4,684 ▲31,145

※1助成金:赤い羽根「災害ボランティア・NPO活動サポート募金」の助成金

※2活動費:バス代、高速代、バス運転手の仮眠所代、現地移動用レンタカー代

※3収 支:収支不足分は前回バス残額、繰越金を充当します。

 

■最後に

現地に行き、福島の今を少しでも良いので知ってください。

活動の中で、現地の方のお話を少しでもいいので聞いてください。

 

私達は小さな団体ですが、皆様のご支援、ご参加により、活動を続けることができています。これからも続けていきます。多くのご参加、応援をお待ちしています。また、ご寄付でのご支援に感謝します。

 

また、今回の活動の中で

『交流会などにもなかなか足を運ぶことのできない方、さらに環境が悪化していく現実がある、悲しい現実が起きている。』そのことを2度耳にしました、私達も認識していることです。神奈川でも同じかと思います。お元気で足を運んでくださる方、またそうでない方も含めて、お声掛けは一層大事になっています。

 

引き続き、福島の元気に!

関心を持ち続けてください。